AI時代における写真の今

カメラとパソコン ブログ

近年、AIの勢いが止まりません。各分野にAIが使用されるようになり、そのスピード感も驚異的なものです。
写真業界も例外ではなく、カメラやスマートフォン、画像編集ソフトにいたるまでAIが使われるようになり、人々の写真に対する向き合い方も大きく変わりました。
AIの利便性が高まる一方で、カメラマンの仕事が減るのではないかという声も聞かれており、写真業界全体が、まさに変革の時期を迎えています。

AIが写真業界にあたえる影響

AIが写真にあたえる影響

冒頭でも書いたとおり、AIは日常的な写真のあり方を大きく変えました。
カメラやスマートフォンにもAIが搭載されるようになり、誰でも簡単にきれいでクリエイティブな写真が撮れるようになったほか、Adobe Photoshopをはじめとする画像編集ソフトにもAIが搭載されたことで、これまでプロが長い時間をかけて行っていた専門的な作業が驚くほど簡単にできるようになりました。
技術面のハードルも各段に下がり、人々の写真の楽しみ方も広がりつつあります。

生成AI画像

テキストで詳細なプロンプト(指示)を出すことで高度なAI画像が生成され、すでに多くの人に活用されています。
その進化は驚くほど早いもので1年前と比べても大きく進化しています。
この先も1年後どころか、数か月後には現在の技術からは想像もつかないくらいハイレベルな画像が生成できるようになっているかも知れません。

高度な画像編集の自動化

画像編集ソフトに搭載されているAIでは、画面上の不要物の除去や、逆に意図する物や人の挿入。幻想的で想像力のあふれる、よりクリエイティブな画像が作成できるようになりました。

ただ、これらの作業は以前から普通に行われていたもの。これまではカメラマンやクリエイターが時間をかけて丁寧に作り上げていた専門的な技術でした。
それがAIの登場で誰でも簡単に行うことができるようになったのです。

これは写真愛好家の楽しみが広がっただけでなく、制作の現場においても作業時間の短縮につながるなど大きなメリットがあります。

とはいえ、現在もAIの機能を使う場合、骨格となる部分はAIに任せるものの、その後の細かな部分は人間の手で行い「商品化」できるクオリティに仕上げるのがほとんどです。

撮影時の精度向上

AIが、カメラに搭載されるようになって久しいですが、その精度も常に進化しています。
カメラ内のAI機能の中でも、多くの人に知られているのは「顔認証」ではないでしょうか?

パソコンやスマートフォンのロック画面解除など日常生活の中にもすっかり浸透していますが、写真撮影におけるAIの約割は、画面上に映った人物やシーンを的確に分析して美肌にしたり、被写体が動いていれば追随しながらの撮影、夜景であればノイズを抑えて光を美しく描写するなど、AIが判断し、それぞれに合った撮影を行います。

これにより、カメラ初心者には簡単にきれいな写真が撮れるようになり、ベテランには、より自分のイメージに近い写真に仕上げることが可能になりました。

AIの進化で写真はどう変わる?

富士山とオーロラの生成AI画像

これからの写真業界で大きな影響を与えそうなのが生成AI画像の進化です。
詳細なプロンプトを出すことで高度な画像が生成され、すでに多くの人に活用されている生成AI画像。
さらなる進化によって本物の写真との区別がつかなくなるほどの画像が生成できるようになると、一部のカメラマンの職域に影響が出る可能性もあります。

プロントの出し方ひとつでイメージ通りの写真が生成されたらどうでしょうか?そんな時代が目前に迫っているのも事実。
ただ、実際には、その場にいるからこそ撮れるケースが大半なので、完全にAIに置き換わることは考えにくいものの、AIで生成した写真があらゆる場所で使われる日が来るのも遠い先での話ではないでしょう。

AI時代の中、カメラマンはどうあるべきか?

カメラマン画像

AIが進化し続ける中、これからのカメラマンのあり方も問われます。AI時代をカメラマンが生き残るには「自分にしかできないこと」と「AIにしかできないこと」を見極めること。
人間が持つ創造性や感性、撮影現場でのコミュニケーション能力などは現在のAIでは真似ができません。

自身の感性と撮影技術、そしてAIが持つ最新のテクノロジーを共有しながら、人間とAIが「共存」していく姿勢が求められます。

今後の展望

今後もAIは進化し続けます。これから写真業界はどんな方向に向かうのでしょうか?
まず予想できるのが、先ほども書いた生成AI画像の進化。これまで以上にクオリティの高い画像が生成されることで、一部の写真はAIに置き換えられると思います。
これにより商業写真のコストが抑えられるなどメリットは大きいでしょう。

一方、懸念(けねん)されるのが、倫理的な課題への取り組み。高度な生成AI画像に対しての著作権や、フェイク写真による誤情報の拡散などの問題に関して業界全体でのルールを明確にする必要があります。

まとめ

佃島の夜景写真

AI時代の到来により、新たな転換期を迎えている写真業界。AI技術の進化は、写真撮影や画像編集の場を大きく変えました。
しかし、AIができることに限界があるのも事実。人間が持つ感性、想像力、コミュニケーション能力はこれからも重要であることに変わりはなく、積極的にAIを取り入れて強みを持たせながら「共存」したいものです。

また、写真を楽しむ愛好家のみなさんもAI時代の写真とどう向き合うか?あふれんばかりの情報の中で写真が持つ影響力を理解し、新たな時代の写真と正しく向き合う姿勢が求められるでしょう。







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